「発注ミスをしたのは誰だ!?」
社内でこんな怒号が飛び交った経験、あなたの会社にもありませんか?
確かに、ミスはミス。でも、その責任がすべて“現場の一担当者”に押しつけられているとしたら、ちょっと危険な兆候です。
企業活動においてミスはつきもの。大事なのは、「再発防止の仕組みを組織としてつくれるかどうか」です。
今回は、発注ミスが起きる“真の原因”と、それを防ぐ組織づくりについて考えてみましょう。
【1】発注ミスは「個人のせい」ではない
よくあるケースが、「〇〇さんが入力を間違えた」という理由で、すべての責任をその人に押し付けてしまうパターンです。
でも、ちょっと待ってください。
そもそもその人が「一人で判断・入力・承認」していたなら、それは組織の仕組みが悪いのです。
- ダブルチェック体制がなかった
- 承認プロセスが機能していなかった
- 教育が不十分だった
発注というのは会社のお金が動く重要業務。
その責任を“個人”に持たせるのではなく、“仕組み”で守るべきなのです。
【2】現場でありがちな発注ミスの原因
以下のようなミス、あなたの会社でも思い当たる節はないでしょうか?
- 同じ商品を二重発注してしまった
- 数量を「100個→1,000個」に間違えた
- 似た型番の商品を発注してしまった
- 取引先変更後、旧コードで入力してしまった
これらの多くは、「人間の記憶」や「慣れ」に依存しすぎていることが原因です。
人は間違える生き物。だからこそ、“間違えても被害が拡大しない仕組み”が求められるのです。

【3】組織が取るべき再発防止策
では、具体的にどのような仕組みづくりが必要なのでしょうか?
✅ ダブルチェックの導入
発注書・注文書は必ず複数人で確認。
最低でも「入力者」「承認者」の2段階は設けたいところです。
✅ 発注マニュアルの整備
新人でもわかるような、明文化されたマニュアルを用意しておきましょう。
属人的な運用から脱却することが肝です。
✅ 定期的なレビュー
月1回、発注業務の内容をレビューして、「なぜその判断をしたか」「改善点はないか」をチームで振り返る文化を持ちましょう。
【まとめ】
発注ミスを“担当者の落ち度”として終わらせていませんか?
それでは同じミスが必ず再発します。
大切なのは、組織としてミスを防ぐ仕組みをつくること。
「人の責任」から「仕組みの改善」へ。
その視点を持つことで、より信頼性の高い組織運営が実現します。
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