はじめに|なぜ経営者は「戦略」を忘れてしまうのか
企業支援をするなかで、私は常に「戦略的ゴール」に向けたサポートを意識しています。
しかし多くの企業では、目の前の課題に対応しているうちに、本来の目的を見失うという現象が起こります。
戦略の不在がもたらす“経営の空洞化”
最初はしっかりとした目標を持っていたはずの経営者も、
日々の業務やトラブル対応に追われていくうちに「なんとなく毎日をこなすだけ」になっていく。
問題を解決するたびに安心感を得て、「もう大丈夫」と錯覚してしまうのです。
これが、成長を止める原因です。
厳しい助言にキレる社長、そして…
私自身、過去にこのような経営者に対して痛い助言をしたところ、顧問契約を一方的に打ち切られたことがあります。
ところが数ヶ月後、その社長から再度連絡がありました。
「やっぱり、見てもらえませんか…」
しかし、私はお断りしました。
“覚悟なき経営者”と再び関わっても、何も変わらないとわかっていたからです。

経営者が背負う責任は、想像以上に重い
経営者は、従業員の生活を預かる“船長”のような存在です。
気を緩めた瞬間に見えない氷山へ突っ込み、企業という名の船を沈めてしまう。
この「緊張感」こそが、経営者に求められる資質です。
案件処理ばかりに追われていると、大手も倒産する
これは中小企業に限った話ではありません。
大手企業でも、目先の案件に対応しているうちに「戦略の軸」を失い、業績悪化や倒産危機に直面するケースが増えています。
全体戦略を見失ったとき、企業は方向性を失い、やがて破綻へと向かってしまうのです。
解決策:毎晩10分だけ「経営者の時間」を確保する
多くの経営者は、「そんな余裕はない」と言います。
ですが、たった10分でもいい。
夜、静かな時間に短期・中期戦略を見直し、明日何をすべきかを考える習慣を持ってください。
接待やクラブ通いの前に、“経営者の時間”を
無駄な接待、形だけの付き合いに時間とコストを使うのではなく、
自分の頭で考え抜く時間を優先してください。
まとめ|戦略の意識が、会社の未来を変える
- 日々の業務のなかで、戦略を見失っていませんか?
- 経営者は、戦略を描き、軸を持ち、未来をつくる存在です。
いま一度、自社の目的地を見つめ直す時間を取ってみてください。
それが、成長企業になるための第一歩です。
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