外部環境分析で「今、自社が置かれている場所」を知ろう
事業計画を作るうえで避けて通れないのが、「外部環境の分析」です。
これは簡単に言えば、「自社の外にある影響要因を見極めること」。
- 市場はどう動いているのか?
- 競合はどんな動きをしているのか?
- 業界全体は成長しているのか?停滞しているのか?
こうした情報を把握することで、自分たちの立ち位置や、取るべき戦略が見えてきます。
「なんとなく知ってる」は危険信号
経営者の多くが「業界の動向は一応わかっている」と感じています。
でも実際には、知人の話やニュースで聞いた断片的な情報だけで判断しているケースも少なくありません。
それでは、誤った認識のまま意思決定をしてしまう危険性があります。
【ステップ1】市場動向を数字で見てみよう
まずは自分の属する業界の「今」を知るために、データを使って客観的に観察することが大切です。
✔ どこで調べる?
- 業界団体のホームページ
- 公的機関(中小企業庁、統計局など)のレポート
- 各業界専門メディア、マーケットリサーチ会社の無料レポート
例えば、生命保険業界なら「生命保険協会」の年次レポートを見ると、契約数の推移や市場規模などが分かります。
市場が成長しているのか、縮小しているのか。
それを自分の感覚ではなく“数字”で知ることが重要です。

【ステップ2】競合他社の動きを観察する
市場全体を理解したら、次は「誰と戦っているのか?」という視点を持ちましょう。
✔ どこを見る?
- 大手企業:IR資料、アニュアルレポート(戦略・課題がよく分かる)
- 中小・同業規模の企業:ホームページ、SNS、口コミ、プレスリリースなど
- 取引先へのヒアリング、営業先の様子なども有効
特に同規模の競合を見て、「どうやって集客しているのか」「どんな違いがあるのか」を考えることで、自社の改善点やチャンスが見えてきます。
【応用】市場が縮小している時の戦い方
もしあなたの業界が縮小しているなら、絶望する必要はありません。
競合が撤退していくタイミングこそ、ニッチな市場を取れるチャンスでもあります。
- ライバル企業の動向を見て、提携・買収の可能性を探る
- 顧客が求める“未対応ニーズ”を拾い上げて新たな商品を作る
“ピンチの中にチャンスあり”という視点を持ちましょう。
個人で活動している方へ
個人事業主やフリーランスの方でも、外部環境分析は大切です。
- 需要が増えている分野にスキルを合わせていく
- 競合がやっていない切り口を狙ってブランディングする
「自分の市場価値はどこにあるのか?」を知ることが、事業の方向性を定める大きなヒントになります。
まとめ:外を見ることで、内が見えてくる
外部環境を分析すると、「自分たちは何をすべきか」「どこに活路があるか」が見えてきます。
なんとなくの判断ではなく、根拠を持った戦略を立てるためにも、ぜひ時間をかけて調べてみてください。
次回は「内部環境」について、より深く掘り下げていきます!
どうぞお楽しみに。
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